2000年代後半か2010年代あたりからイオンモールを代表とするショッピングモールが本格的に増加してきた。
もはや小売の王者はショッピングモールと言っても過言ではない。
しかし、そのショッピングモールにも限界が見え始めている。
今回の考察はそのことについての話。
そもそもショッピングセンターとショッピングモールの違いって何?
ショッピングモールとは、ショッピングセンターの一種であり、通路(モール)を中心にした形式のものである。
通路が中心にあるのでだいたいソファ等の椅子がおいてあるのである。
ブランドとして「モール」を使うこともある(イオンモール)。
郊外にある印象が強いが一応都市部にあるものもある。
実はテナント収益が少ない
ショッピングモールに入っているテナントは主に以下の3つで、
・飲食(特にフードコート)
・ファストファッション(ユニクロやGU)
・チェーン専門店
であり、薄利×大量によるビジネスモデルでショッピングモールは運営されている。
特にショッピングモールの「集客装置」であるフードコートは殆どがファストフードチェーン店は客単価が低く、利益率も低い。
これはそもそもフードコートは家族連れを長時間滞在させる事によるついで買いを促すためにあるものである。
しかし、近年のイオンモールのフードコートで店舗の撤退が続出するようになった。
これはロシアウクライナ戦争や円安等(上げたらキリがない)による原材料費の高騰や賃上げによる人件費高騰が引き金によるものと、低コストで運営されているフードコートの店舗、撤退が続出したのである。
このフードコートの撤退を見て「このモール大丈夫か?」と感じたテナントが出始め、撤退するテナントが増えたのだ。
広い分維持費が高い
ショッピングモールは広い。
それに伴い、共用部(通路・トイレ・休憩スペース・ソファ等)が多い、駐車場(舗装・照明・排水・除雪など)の維持が必要。
これにより清掃費、警備費、修繕費が免責比例で増え続ける。
さらに経年劣化で
・廊下のソファが汚れる
・床材も更新しないといけない
・空調・エレベーターを大規模更新しないといけない
これらが一気に金がかかる時期が来るのだ。
もしこれらを放っておいたら施設のあちこちで汚れが目立ち始めるのである。
そして前述の薄利のテナント料でだんだん賄えなくなってきてるのだ。
実際、私の家の近くのショッピングモールはソファが汚れていた(一応駅や空港が近くにあるというショッピングモールの中では立地が良い方)。
車を持つ世帯が少なくなって、アクセスできる人が少なくなった
これは郊外型のショッピングモールに見られる傾向だが、こういうショッピングモールは近くに電車の駅が無いことが多い。
なので来る客の大体は車で来ることが多い。
元々ショッピングモールは買った物を手で持つより車で運んだ方が利便性あることと、田舎だと鉄道があまり発展しておらず、車社会のため、車で集まる商業施設の方が利便性が高いことを狙って作られるものである。
だが最近は免許返納。物価の高騰に反比例で給料が上がらない等の理由で車を手放したり、車を持つ世帯が減ったりしている。
あとはそもそも日本自体が少子高齢化に加えて地方の若い世代が職を求めて東京や大阪みたいな大都市に移住したことが背景で地方に人がいないが要因である。
百貨店との比較
ここでかつての小売の王者、百貨店と比較したいと思う。
ここ最近地方の百貨店の業績が怪しく、どんどん閉店していってるが、東京や大阪、札幌、仙台、名古屋、神戸、京都、福岡等の大都市なら話は別。
実は都市の百貨店に限って言えば業績は好調なのである。
要因を挙げるとするならばまず、ターミナル駅が近くにあることが多いので立地が良く、車がなくても行ける。
なので集客しやすい。
この点は建物自体が集客装置になってるショッピングモールと違う点だろう。
あとは、取り扱ってるテナントが高級ブランド店が大半を締めているため、収益が高いこれは富裕層や旅行客を顧客のターゲットにしているからである。
他にも、大昔に頑丈に建てたので、建設費・初期投資費用を回収済みで今は収益を維持費に当てるだけでOK。
そのため店内はきれいな状態を維持しており、それが集客要素となり今でも人気なのである。
いかがだっただろうか。
いくつか主観が入ってるかもしれない。
ただ今回通して思ったのは、商業施設の諸行無常の切なさ、百貨店の安定さである。
私の住んでいるところが大阪の近くなので、大丸、阪急、高島屋といった百貨店の本店があるのでいかに元気かよく分かる。
ただ、今の大阪にはそごうが無い。
そごうは元々大阪発祥で関西に根付いていた百貨店であるのだが、バブル崩壊を契機に多額の負債を抱え経営破綻してしまい、関西から店舗が消え、横浜、千葉、大宮、広島の4店舗しか残っていない。
そごう、戻ってこい

コメント